低身長の検査と判断のしかた 〜 子供の身長を伸ばすには



低身長の検査と判断のしかた

低身長の判断
 子供の現在の身長と、母子手帳や保健所から示される標準身長を比べると、自分の子供が標準より低いのかどうかがわかります。小学校入学後ですと、標準身長や体重などを健康診断後にプリント配布してくれたりするので比べやすいですね。
 しかし低身長の判断という観点では「現在の身長」ではなく、「過去から現在までの身長の推移」が必要になります。服でいうと、S・M・Lという各サイズで同じサイズを着続けるのなら問題はないのですが、Lサイズの子供がSサイズへまっしぐらに下降していったり、Sサイズの子供がSSサイズにもならなくなっていくと病気を疑います。
 人間は遺伝で身長が低い場合もあるので、両親の背が高くない場合でSサイズの子供であった場合、Sサイズのグラフから外れなければ異常とみなしません。低身長かどうかの判断は、まずこの身長の推移のグラフをつけるところから始まります。

尿中成長ホルモン
 普通の小児外来だと医師の指示の元に進められますが、低身長外来等に行くことができるなら、身長のグラフと一緒に朝一番の尿を持参します。
 成長ホルモンは睡眠時に多く分泌されるので、朝一番の尿に出ているのです。この尿中成長ホルモンは分泌量と比例していますから、これが多ければ正常に分泌されているということになります。
 まだ夜におねしょがあるお子さんでしたら、夜の分を含めた朝の尿を持参します。

血液検査
 血中ソマトメジンCの値を測ります。成長ホルモンと比例して分泌されるものなので、成長ホルモンの分泌を判断する材料になります。尿中検査でも判断はできますが、血中ソマトメジンCの値を測るほうが良い精度のデータが取れます。

レントゲン検査
 左手のレントゲンを撮り骨年齢を割り出します。これを使って、現在の身長の身長年齢を求めるのです。この検査は成長ホルモンを投与することに決まった後でも定期健診に使います。どのくらい骨に伸びシロがあるかを検討をつけ、成長ホルモン治療がこの先有効かも判断できます。

頭部MRI
 成長ホルモンが分泌されない原因として、脳下垂体の異常が疑われます。脳下垂体が収まっている骨に異常がないか、脳下垂体に腫瘍がないか・・・などを頭部MRIで検査します。出産時のトラブル、例えば逆子や仮死分娩等で脳下垂体が傷ついて分泌されない場合もあります。

 絶対必須なのは身長のグラフです。その他は追々検査をして判断材料にしていきます。小さな子供には、尿検査はおねしょがあると正確性に欠けますし、血液検査も大変です。頭部MRIは大きな音がする機械に一人で入るので、親がつきそうか、安定剤等を点滴しながらの検査になるので、一日がかりになります。

検査をして判断→治療のための検査
 これらの検査をクリアして「低身長症」ということになります。そしてさらに、その病気を治療していくための検査が行われます。

「今まで検査した結果で充分じゃないの?」と思われますが、実はここからが肝心なのです。今までの身長の測定や検査は、あくまで「低身長症かどうか」であって、「成長ホルモン投与治療が必要か」という結果には繋がらないのです。

 実はこの成長ホルモンは貴重で高価な薬です。投薬を申請するための検査が必要なのです。まず入院をして点滴をして、数日間朝食抜きで採血をします。点滴は、何度も行う採血のための血管確保です。脳下垂体に薬で負荷を与えた状態での成長ホルモンの分泌を検査します。


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