「低身長」と「低身長症」 〜 子供の身長を伸ばすには



「低身長」と「低身長症」

「うちの子供、周囲と比べて身長が低いな。でもそのうち成長期になれば伸びるよね!」

と心の中で思っている、身長の低い子供の親御さんは多いです。

 健康診断等で指摘されたりしないかぎり、成長期になれば伸びると信じているのが普通です。

 そこで、身長が伸びない原因をあげてみましょう。

1. 体質性低身長=体質的なもの、遺伝(病的でない)などで病気ではありません。治療は必要なし。極端な体格貧弱や低身長にはならないことが特徴です。

2. 思春期遅発症=思春期が遅れるものです。思春期が早く来ると身長の伸びは止まりますが、成長期も遅く来るという意味で身長の伸びが遅くきます。他の人が中学生くらいで伸びる中、高校生になって伸び始めたりするケースです。治療の必要なし。

3. 栄養不良=タンパク質不足などは身長に大きく影響しますが、栄養不良のみでは極端な低身長にはなりません。食生活の改善は必要ですが、病気としての治療はありません。

4. 心理的原因=愛情遮断性低身長症といって、家庭の崩壊などから精神的影響で身長が伸びないことがあります。身体的な、例えば成長ホルモンを投与するなどの治療では改善できません。

5. 低出生体重性低身長症=「小さく産んで大きく育てる」とよく言われますが、これは出産をする母親サイドの都合です。大きい赤ちゃんの場合、出産時に産道から出づらく、難産になる可能性があるからです。子供サイドからみると、標準体重からの出発が理想です。予定日近くに生まれているのに低体重だった場合、後々まで追いつかず低身長になることがあります。

6. 思春期早発症=思春期が早く来てしまう病気です。思春期が早くくると、そこで身長の伸びは頭打ちになってしまいます。低身長の治療というよりは、思春期を遅らせる治療が必要となります。

7. ターナー症候群=女の子の染色体の病気の一つです。卵巣が発達せず、女性ホルモンが不足します。低身長で初潮がこないこともあります。身長は140cmにも満たないことが多く、女性ホルモンや成長ホルモンの投与治療が有効です。あまり聞かない病名のように思っていましたが、実は2000人くらいに1人という割合で発症しています。

8. 軟骨異栄養症=軟骨の異常によって、骨が縦に伸びない病気です。身長は130cmに満たない場合もあります。ホルモン系の病気ではありませんが、成長ホルモンの投与も有効と言われています。

9. 成長ホルモン分泌不全性低身長症=脳下垂体からの成長ホルモン分泌が少ないために身長増加に影響がでます。成長ホルモン投与による治療が必要で、治療しない場合は130cm程度にしか伸びません。

 身長が伸びない原因を並べてみると、「治療が必要」というものと「治療は必要ない」ものがあることに気がつきます。「低身長」という言葉は文字通り「身長が低い」という意味で、治療の有無に関わらず一括した総称ですが、「低身長症」となると病気ということになります。

 消去法で原因を削除していき、残ったものが「病気」の部類である可能性があれば、一度小児科での受診をおすすめします。

 低身長症である場合、思春期を迎える前からの治療が主流になります。


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